胃が痛くてのたうち回っていた。気が遠くなってくる。気が失ったように眠ったのか、目を覚ますとさらに痛い。病院は昼休みの時間だ。二件、病院に電話して地元の総合病院が見てくれるというので、自力で行く。嫌な予感はしていたが、病院に行くまでの間に、なんだか痛みが和らいできてしまった…。電話した時の切羽詰まった感じを演技できないので、なんかちょっと良くなってきました…と伝える。しかし三時間後に診察が終わる頃にはケロッとしていた。

バタバタと内科医の先生が時間外に見てくれて、診察室に入った瞬間に、先生がタイプすぎて面食らう。優しい…優しすぎる…医者運が妙にいい…。こんなこと考えていられるから当然、痛みはかなりよくなってしまっている。胃痛の他に昨晩からまた熱が出ていたので、風邪っぽい症状があり、(なんでこんなに風邪みたいのひくんだろう)熱はかったり。女性でお腹が痛いっていうことで…レントゲン撮るのですが妊娠はないですか?お腹っていうか、右側のみぞおちがピンポイントで痛いのだが、妊娠はしていない。失礼ですが…絶対にですか?と念をおされる。絶対です。結婚はされてますか?してないです。パートナーは?いないです。少しでも可能性があるなら調べてからにしたほうがいいです、絶対になければ、そこは省きますが。絶対にないですね。もう笑ってしまっていた。すみません…と先生。コンドームとかピルとか使っていても、ないとは言い切れません。絶対にないというのは、可能性が?それとも行為自体がない?行為自体がないです。どのくらい?えーと…私は答えに詰まる。思い出せない。半年ないですか。半年ないですね。パソコンの画面に性行為なしと打ち込まれる。婦人科でもここまで聞かれたこと無いように思う。友人が婦人系の病気をやったとき、最初に痛んでいると感じていたのは胃だった。だから、子宮とかの何かが疑がわれてるのかな?と少し思ったが、やっぱりレントゲンが心配のようだった。こんなに確信を持って妊娠していないと宣言したことはなかった。万万万がイチ、ありえる…か?とか、これまで思ったこともあったかもしれない。男の人はこの手の感情、生まれてから一生、味わうことがないんだな。

そのあとも先生は非常に優しかった。周りの他の患者も、先生すごく親切ねえ、と言っていた。どうなってるんだ。点滴をしたり、腹にジェルを塗ってぐりぐり機械を押し付けたりした。最初の触診では看護師に立ち会ってもらったが、二度目の触診で看護師がなかなか手が空かず、いいでしょうか、と言われたので、はい、と答えた。そういえば、昔は肩まで服をめくり上げて腹に聴診器を当ててもらったが、今は服の中に手だけ入れるみたいにするし、気を使うんだろうな。なんか…これは…楽しくないか…と思い始めていた。笑わなかったが、腹の上に塗ったジェルを拭くのに先生がティッシュを数枚抜き取って渡してくれた時、私はおお〜と思っていた。バカだろう。バカだな。しかも正直もう全然痛くない。最後まで超優しかった。思わずGoogleでここじゃ言えないようなキーワードを検索してしまったね。

結局原因は分からなかったのだが胆石じゃないかとのこと。動いて痛くなくなったのでは、確証は掴めませんでしたが、と。前に同じようなことがあっても、胆石は見つからなかったんだよなあ。また今晩痛くなったりとかしたらすぐに来てください、入院とかになるかもしれないので…その時は僕が見れるかちょっとわからないのですが。ええ〜手術するなら先生がいいなあ…先生にかっさばいて欲しいなあ〜。私は本物のバカだな。

帰ってきて食欲もあるので硬いパンを食った。ハードなパン、大好きだ。顎が疲れるくらいの。熱がまた少し上がったので眠った。この知恵熱みたいのはなんなんだろう。自律神経なのか。結局、久々に休みだったのに、ほとんど何もできなかった。春の嵐が過ぎ去って、生ぬるい風が吹いて、胃痛も静まって先生にポワポワしたので良し。