夏休み日記(5)

バイト辞めたいと思って四時間くらい緊張していた。この年齢でバックれたりしたら、もう人として最後まで終わりって感じだもんなあ。せめて電話しなきゃダメだよな…とまさかもう本当に自分が悲しいが、考えていた。この年齢でといえば、この日は誕生日であった。

今まで短期間(本当に短期間)でバイトを辞めたことは、以前、映像制作の契約社員として雇ってもらった時の一週間が最短である。会社に行く前から心臓がバクバクし、何をしていいのか全く分からず、でもみんなとてもいい人たちだった。本当に何もできなかった。決められた時間より早く出勤するよう言われていたが、タイムカードを押したことがわかると後で咎められた。あっ、チャンス、と思ってしまったような気がする。この仕事を辞めたい理由は全部自分が甘いからだ。それに、言い訳ができたような気がしたんだった。一週間やり、いつかの朝、早めに出勤すると、喫煙所で震える手で煙草を一本思いっきり吸った。それから、辞めたいと上司に伝えた。その場で帰ってよしとなった。

それから五年経ってもこれ。バイトを辞めたくてそれを伝えるのが怖くて部屋で頭を抱えているなど、まさかと思うだろうな。バックれる勇気もないから出勤するだろう、今日は。誕生日おめでとう。恥ずかしくて情けないけど、これが今の私だよ!聞こえるかい?

夏休み日記(4)

日記書くと何も無かった日でもなんかあった気になるから不思議だよ。でも日記というか、思い出してるだけだけど、いつも。

1日かけて、黒子のバスケ脅迫事件の犯人による手記を読む。これがめちゃくちゃ面白かった。面白いって言うのか、ちょっとアレなんだけども。とにかく文章が読ませる。もう一度ラーメン屋の店主に会いたいと思うとか、初めて外食で好きなものを食べたとか、結構ぐっと来てしまう。おそらくもう出所してるはずなんだけど、出所したら自殺するとのこと。それは何度も繰り返し書かれていて意志は固そうなんだけど、死なないで欲しいと思った。生きててくれ。黒子のバスケよりずっと、渡邊博史に励まされる人間もいる。ここに!

  • 生ける屍の結末――「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相

    生ける屍の結末――「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相

     
  • ところで自分の話ですが、2013年にこの事件が起きた時の自分はちょうど古本屋で働いていたので、黒子のバスケもよく売れており、(弱虫ペダルがすごく売れてた記憶のが強いけど)この漫画がなんか関係してるんだな?くらいに思っていた。それにしても、古本屋で「本」って売れなかったですよ。売れてるのは漫画、中でも少年漫画がよく売れてた。漫画以外の本を買っていくのは決まって年寄りで、時代小説でした。それ以外はほとんどないくらい。立地も大きいだろうと思うけど。大量に本が売れるとしたらせどりだった。今でも出版社、作者順に並んだ棚の位置を覚えており、小学館集英社講談社…と頭の中に残っている。

夏休み日記(3)

昼寝していたら罪悪感が強い。というより、こんなに早く寝るんかい、いつまで寝てるんだ、また寝るんかい、という風にいつも寝ることに罪悪感が付きまとっているが、実際、寝すぎではある。毎日元気に過ごしたいけど、できないんじゃい。まさかちょっとバイトしたくらいでこんなに疲れてるなんて言えねー。

THE DRUMSのライブに行く夢を見た。確か2012年くらいだったと思うけど、実際に渋谷クアトロに出かけて行って、前の方にいてボーカルのジョナサンと握手した。すっげー手が大きい!と驚いた。夢の中で聴くレッツゴーサーフィンも大盛り上がりだった。途中で夢だと気づいて、だったらいいかとなりふり構わず踊ると言うより暴れてみた。誰にも見られていないみたいに踊れって言うけどさ。夢を夢と自覚するか、自意識をかなり鈍らせるくらい酒でも飲まないとできないな。

そのあと、もう一度眠ると、もっと歳を重ねたらさらに立ちいかなくなる、みたいな夢をみた。怖かった。夢の中で私は決意していた。寝てる場合じゃないとか。

文学フリマの申し込みをした。遅すぎたんで抽選だった。前回は開催の半年前に申し込んだので入金して出展決定だったけど、今回は出店費のこととかで先送りにしていた(高くないですが)。出展できなくても本は作ろうかな…。

夏休み日記(2)

飲食店でバイトを始めたんだけど、高校生の頃みたいに「辞めよっかな…」って思ったりする。なんか、十代の頃って何のバイトしてもすごく気が重かったよなあ。『今日こそ辞めるって店長に言うんだ…!』っていつも思ってた気がする。早朝のコンビニバイトを無理に人と変わらせられた時、怒りの行き場がなくて壁殴ったもん。そのはずみで階段から落ちちゃって、天罰かよ!って、なぜか覚えている。今は物に当たったりしませんが。枕だって投げないよ。ハンカチも噛まない。

他に行き場があるわけじゃない。ここで受け入れてもらえたんだからここでやってくんだ。みんな優しくしてくれる。それは本当にそうなんだ。他に行き場なんてないんだから。誰にも見つからないようにやるんだ。